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「ゴールデンシクスティーズ」は、「セブンティーズ」になったが・・・

2021年6月27日

2021年3月末の資金循環統計では、家計金融資産残高が1,946兆円になった。2,000兆円まであと少しだ。
年代別金融資産の内訳を推定すると、世帯主60歳以上の保有分は約7割(68.5%)とみられる。
政府が社会保障関係費を増やしていることが、シニア・マネーを増大させている。
家計金融資産残高に占める60歳以上の構成比を求めると、68.5%と7割近かった(60歳代28.5%、70歳以上40.0%)。
60歳以上の金融資産残高の増加額は、2010年→2015年で+239兆円、2015年→2021年3月末が+132兆円で、全体の家計金融資産+186兆円のうち7割を占めている。
家計金融資産は、シニア・マネーに偏る傾向が強まっている.
相続資産が80歳代から60歳以上へとシニア間で移転されていることと、社会保障の恩恵をシニアほど大きく享受していること、などいくつかの事情がある。

私は団塊の世代が60代に入った10年前、彼らを「GS世代」=ゴールデンシクスティーズ、「黄金の60代」とネーミングし、これから10年間が日本の消費に彼らが貢献する最後の時代と捉えて、そのマーケティングを研究する「GS世代研究会」を始めた。
それから10年、「GS世代」はここ数年のうちに後期高齢者世代となる。
これまでは旅行はじめ趣味などに消費支出をしてきたかもしれないが、後期高齢者になると、健康不安や体力の衰えもあり、これまでとは消費行動が変わってくると考えるべきだ。
そこにコロナである。
高齢者の消費は一段と落ちる。
私は、昨年春コロナは全治5年と予測した。
しかしそのコロナが去ったとしても最も資産を持つ中高年の消費が縮小すれば日本経済の未来は暗いと考える。
「GS世代」がゴールデンセブンティーズと呼ぶにふさわしい消費をするか、気になるところである。