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投稿西村晃 ★甘くないからおいしい

2021年7月13日

古い映画で登場する喫茶店での逢引き(古い表現!)シーン。
「角砂糖いくつ?」
必ずと言っていいほどあったセリフだ。
「ふたつ」が多かったと思う。あれがだいたい10グラムである。

今や角砂糖は絶滅危惧種。知らない若者も多いだろう。
昔の結婚式の引き出物には大きな紅白の鯛の形状に並べた角砂糖もあったっけ。
なに?昭和世代はすぐに昔を語りたがるだって?
何言ってんだ。どこかの総理だって国会で回転レシーブだのヘーシンクだの、平成・令和世代には何のことやらわからんこと言ってただろ。
国権の最高機関で天下の宰相が語るほど昭和はすごかったんだ。まあ語るにも時と場合を考えろとは言いたいが・・・。
それはさておき砂糖の話。
角砂糖に代わり主流になったのが小さな筒状の紙袋に入ったスティックシュガーだ。
実はこれが登場した時、中身は10グラムだった。
それが7になり、5になり今や3グラムが当たり前、そしてそれさえ入れない無糖・コーヒーならブラックを好む人が増えた。
これを無糖派層の増加と言い、最大多数を占める。(なんのこっちゃ)
キリンビバレッジのロングセラー「午後の紅茶」でも一番新しい「無糖」が売れているそうだ。
戦後「ギブミーチョコレート」の時代は「甘いものが貴重」と言われた。
しかし最近はスゥイーツ(おいおいこれ甘いという意味だろ?)さえ「甘くないからおいしい」なんて言い方をする。
世の中変わる。嗜好も変わる。
創業室町時代虎屋羊羹の甘みもどんどん変化しているという。
かつて明治チョコレートのコマーシャルコピーにこんな文言があった。
「本物はいつも新しい」